2025/06/30 23:40


ある日突然…それは「ジアミンアレルギー」のサインかもしれません

「カラーした翌日にまぶたが腫れた」「頭皮がヒリヒリして、赤くなった」

こうしたトラブルの裏には、白髪染めやヘアカラーに含まれる【ジアミン系成分】によるアレルギー反応が潜んでいることがあります。

中でも多いのが、パラフェニレンジアミン(PPD)トルエン-2,5-ジアミンに対する遅延型アレルギー。数時間〜翌日以降に発症するため、気づきにくく、見過ごされやすいのが特徴です。


代表的な症状

ジアミンアレルギーは、発症タイミングや重症度に幅があります。

早期に現れるもの(即時型)

  • カラー後すぐにかゆみ・ヒリつき

  • 顔や首の赤み・腫れ

  • 呼吸が苦しい(アナフィラキシー:救急対応が必要)

遅れて現れるもの(遅発型)

  • 翌日にまぶたや顔が腫れる

  • 頭皮のピリピリ、赤み、湿疹

  • 耳のただれ、首筋の炎症

  • 色素沈着や脱毛

「最初は少しかゆいだけだったのに…」という声も多く、数回目の使用で突然悪化するケースも報告されています。


アレルギーとただの刺激の違い

症状のタイプ原因タイミング対応
アレルギー性皮膚炎免疫による反応(ジアミン)数時間〜数日後今後は使用NG。皮膚科受診を
刺激性接触皮膚炎薬剤の刺激成分即時〜数時間洗い流して回復することも

「翌日以降もかゆみ・赤みが続く場合」は、アレルギーの可能性が高いため注意が必要です。


重症化するとどうなる?

・頭皮から浸出液が出る ・顔全体がむくみ、目が開かない ・耳のただれ、首まで広がる炎症 ・脱毛や色素沈着で長期的な影響も

さらに、美容師自身がアレルギーを発症し、手の腫れで施術ができなくなるケースもあります。


ジアミンアレルギーの予防法

  • 毎回のカラー前に48時間パッチテスト

  • 体調不良・寝不足・生理中は避ける

  • ゼロテク施術+保護クリームで頭皮を守る

  • カラーの頻度を減らす(目安:1ヶ月1回以内)

  • カラー履歴や症状を美容師に記録・相談する


アレルギー対応カラー製品の選び方

● ノンジアミンカラー

ジアミン不使用の酸化染毛剤。明るさや色表現がしやすいが、低ジアミン製品との違いに注意。

● ヘアマニキュア

表面に色をコーティング。低刺激で安心。色持ちは1〜2ヶ月程度。

● ヘナ(100%天然)

植物由来で肌にやさしい。赤系に発色。一部ジアミン混入製品もあるので要注意。

● カラートリートメント

ホームケア向き。徐々に色づき、頭皮への刺激も少ない。

● 一時着色料

スプレー・マスカラタイプなど。洗えば落ちるのでイベント使用に最適。


アレルギーが出たときの対応

  • カラー剤をすぐに洗い流す・冷やす

  • 皮膚科を受診し、ジアミン成分の有無を伝える

  • ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬が処方される場合が多い

  • 今後は必ず美容師にアレルギー歴を伝えること


まとめ|「いまは大丈夫」でも油断は禁物

ジアミンアレルギーは、ある日突然、誰にでも起こる可能性があります。

  • これまで使えていたから安心、は大きな誤解

  • 違和感を感じたらすぐに洗浄&相談を

  • 無理に我慢せず、体調・頭皮を守る判断を

健康な髪と肌を守りながら、安心しておしゃれを楽しむために──まずは今の自分の状態を見つめ直してみてください。